旅行のたびに、胸がざわざわする
ショート動画の企画制作をしていると、恋愛リサーチでいろんな人の話を聞く機会があるが、旅行に対するもやもやは多い。で、そのもやもやを口に出そうとすると、なぜか自分が悪者になる気がして言えない。束縛してると思われるのが怖くて、「いいね、楽しんできてね」って笑顔で送り出してしまう。
旅行ばかり行く人の心理7選
① 日常をリセットしたい
旅行に行く人の多くは、日常から切り離される感覚に強い需要を感じている。
仕事のストレス、人間関係のこじれ、漠然とした将来への不安。それを一時的に遮断できる手段として旅行が機能しているわけだ。
リサーチで話を聞いた28歳の男性は、彼女との関係が少し停滞していた時期に旅行の頻度が上がったと話していた。本人は気分転換のつもりだったけど、後から振り返ると向き合いたくないことから目を逸らしていた部分があったと。逃避か充電か。その境界線は本人にも見えにくい。
② 自由でいることへのこだわり
旅行好きに多いのが、束縛されることへの強い抵抗感だ。恋愛相手への不満とはまったく別の話で、自分のペースで動けることが精神的な安定になっているタイプ。
一人旅が好きな人はとくにこの傾向が出やすい。誰かに予定を合わせることより、自分の感覚で動ける状態に価値を置いている。
悪い意味じゃないよね。ただ、恋愛相手がそこにフィットしないと、じわじわすれ違いが積み重なる。
③ 刺激を強く求めるタイプ
新しい場所、知らない食べ物、初めて見る景色。旅行には日常では手に入らない刺激が詰まっている。
この刺激を強く求める人は、同じ日常に飽きやすい傾向がある。旅行をやめさせようとするより、その欲求を2人の関係の中にどう取り込むかを考えたほうが、ずっと現実的な話になる。
④ 自己実現や成長の手段にしている
旅行を通じて成長している感覚を得ている人にとって、旅行をやめることは自分のアイデンティティを失う感覚と直結していたりする。
インスタで旅先の写真を毎回アップしているタイプは、承認欲求と自己表現が混ざっているケースが多い。旅行が好きというより、旅行している自分が好き、という人もいる。
⑤ 孤独感を旅行で埋めている
一見アクティブで充実して見える旅行好き。でも深掘りすると、旅先での出会いや非日常の高揚感で孤独感を紛らわせているパターンがある。
リサーチで話を聞いた女性は、彼氏と同棲しているのに一人旅に行くたびに「満たされた」と感じると話していた。同棲しているのに孤独、という矛盾した状態が、旅行で一時的に解消されていた。これが続くと、パートナーとの関係では何も解決されないまま旅行への依存が強まる。
⑥ SNSを通じた承認欲求
旅先での写真や動画を発信して、いいねやコメントという形の承認を受け取る。これが強いモチベーションになっている人はかなり多い。恋愛相手よりフォロワーからの反応のほうが自分を満たしてくれる、と感じている段階になると、関係性の優先順位に問題が出始めているサインかもしれない。
⑦ 何かから目を背けている
旅行の頻度が急に上がったとき、それは何かのサインである可能性がある。仕事の行き詰まり、将来への焦り、または恋愛の中での消耗感。移動し続けることで思考停止できる、という人の話を何度か聞いたことがある。帰ってきたらまた現実が待っているのに、それでも行くのをやめられない。
寂しさの正体を分解する
彼氏や彼女が旅行ばかり行くことへの寂しさ。これをただの感情として抱え続けると、出口が見えない。
この寂しさの中には、だいたい3つの感情が混ざっている。自分より旅行が優先されているという感覚。連絡が減ることへの不安。相手の世界に自分が入れていないという疎外感。
この3つを同時にぶつけると、受け取る側はパニックになる。どれが一番辛いのかを先に自分で整理してから話さないと、感情の洪水になるだけだ。
見捨てられ不安との違い
旅行に行く=自分から逃げたい、と読んでしまう人は、見捨てられ不安が強い傾向がある。これは性格の問題ではなく、過去の経験から形成される反応パターンに近い。
嫉妬と羨望は違う
寂しさの中に、羨ましさが混じっていることもある。本当は自分も自由に動きたいのに、できていないことへの引っかかり。これを旅行好きな相手への批判として出すと、話がねじれる。この羨望に気づいている人は少ない。相手への不満として処理するほうが楽だから、そっちに流れてしまう。自分の中にあるものを見るのは、誰だって怖いし。
今日からできるアクションプラン
感情を整理するだけでは何も変わらないんだよね。ここからは具体的に何をするかの話。
気持ちを伝える会話の組み立て方
旅行の話題が出たとき、感情的に反応するのが一番もったいない。そこで関係が一歩後退する。
代わりに、次の順番で話してみてほしい。
まず、旅行に行くこと自体を否定しないと最初に伝える。次に、自分が感じていることを事実として話す。最後に、一つだけ相手にお願いできることを添える。
台本として使えるとしたら、こんな感じ。
「旅行楽しんできてほしいし、止めたいとは思ってない。ただ、旅先で連絡がぱったり止まると、私が何をすればいいかわからなくなるんだよね。1日1回だけでいいから、生存確認させてくれたら、それだけで全然違う。」
このトーンで、軽く、でも本音を込めて話す。責める空気を出さないことがポイントで、相手が防御に入る前に話を終わらせるのが理想。
旅行を2人の関係のリソースにする
相手が旅行好きなら、それを関係の武器にする発想がある。
旅先でのコミュニケーションを楽しみにできる仕掛けを作ったり、一緒に行ける旅行を年に1回でも企画したり、帰ってきたときに旅の話をちゃんと聞く体制を整えたりする。
話を聞く側が楽しそうにしていると、相手は旅行の話をもっとしたくなる。そこで関係が深まる可能性がある。旅行という趣味を2人の間の壁として置くか、橋として使うかは、受け取り方次第で変わる。
距離感のルールを先に決めておく
旅行中の連絡頻度は、できれば付き合い始めに決めておくのがいい。問題が起きてから話し合うと感情が先行しやすい。
何通まで、電話はどれくらい、既読しなくてもいい時間帯はいつか。このくらい具体的に決めておくと、旅行中の不安がかなり減る。
ルールを決めるのが堅苦しいと感じる人もいると思う。ただ、ルールがないほうが不安が野放しになる、というのは確かな話だ。
価値観の違いとどう向き合うか
旅行好きなパートナーと、インドア派の自分。この組み合わせは珍しくないし、うまくいっているカップルも多い。
ただ、旅行への価値観の差は、将来設計の考え方の差とつながることがある。定住したいのか、移動し続けたいのか。仕事や子育ての優先順位をどう考えるか。
リサーチで話を聞いた女性の話をもう一つ。旅行好きな彼と3年付き合った末に、彼の海外移住で別れたという。後悔はしていないと言っていたけど、旅行への向き合い方が将来設計とつながっていたことに、付き合い中は気づいていなかったと。
あの話を聞いたとき、旅行という趣味がどれだけ人生観と直結しているかを実感した。
付き合い初期に価値観を確認するのは重いと思いがちだけど、1年後2年後にすれ違うより、早めに話したほうがお互いの時間を大切にできる。
別れを考えるべきタイミング
旅行の頻度より、コミュニケーションの質が落ちていることが問題になってきたら、それはもう旅行の話ではなく関係性そのものの話だ。
連絡の話し合いを何度してもまったく変わらない、旅行の予定を報告すらしなくなった、帰ってきても話を聞く気配がない。このあたりが重なってきたら、旅行が好きかどうかと関係なく、相手との優先順位の話をする必要がある。
それでもかみ合わないなら、好きかどうかと続けるかどうかは、別の問いになる。
旅行好きな相手と恋愛するなら
旅行が好きな人は、感情の切り替えが速くて、新しいものへの反応が早い。それは恋愛においても同じで、関係がマンネリになったとき、最初にそれを感じるのが旅行好きなタイプだったりする。
だから、旅行好きなパートナーを持つなら、関係に刺激を作り続けることを意識するといい。同じパターンで同じ場所でのデートが続くと、相手の中での関係の優先度が下がっていく可能性があるから気をつけて。

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