恋愛系ショート動画の企画リサーチをしていると、この台詞を何度も聞く。
「また同じような人を選んでしまった」「誠実そうに見えたのに、付き合ってみたら全然違った」
去年の秋ごろ、知人のCさん(26歳)から話を聞いた。付き合う前は毎日連絡をくれて、会うたびに「君だけだよ」と言い続けた男性が、半年後には週1〜2回の短い返信になっていた。「変わった」と思いたかっただろうけど、正直言って最初からそういう人だった。見えていなかっただけで。
でもっと根深い問題がある。誠実な人の見分け方を頭では知っているのに、なぜかそういう人を選んでいない。またはなぜか関係が続かない。この二つは別々の問題じゃなく、繋がっている。誠実な男性がしないことと、なぜか不誠実な男性ばかり選んでしまうメカニズムを一緒に整理していく。
誠実な男性がしないこと15選
連絡と言葉のスタンスで見えてくるもの
誠実な人は、都合のいい時だけ熱く連絡して、それ以外はぱたっと音沙汰がなくなる、なんてことをしない。気持ちの温度差が極端じゃない。連絡の頻度は仕事や生活環境で変わっても、関心の向き方がブレない。
既読無視を何日も放置するのも、誠実な人はしない。返せない状況はある。でも「読んだ」という事実を長時間ほったらかしにするのは、相手の時間と感情を軽く扱うことと同じ。それを何とも思わない人には要注意。
言葉だけ大きくて行動が伴わないのも、よくあるパターン。「会いに行くよ」「大事にするよ」「絶対に他の子とはない」。こんな台詞なら誰でも言える。誠実な人は、こういう言葉に体が伴う。言ったことを翌日には忘れていたり、都合が悪くなると「そんなこと言ったっけ」になったりしない。
機嫌が変わると態度が一変するのも、誠実さとは逆の場所にある。機嫌がいいときは優しくて、悪いと冷たい。これを気分屋だから、で片付けてしまいがちだけど、感情のコントロールを相手にゆだねている状態が続くと、関係全体に余分なコストがかかり続ける。
行動と態度で判断できるもの
記念日や約束を忘れたの一言で笑い飛ばすのは、誠実な人はやらない。忘れること自体は人間だからある。でも誠実な人は、大事なことを忘れたときにあわてる。バツが悪そうな顔をして、取り返そうとする。その反応の速さと誠実さはリンクしていることが多いんよね。
女性関係がルーズで、かつ相手に見えにくくしようとする男性がいる。「ただの友達」と言いながら詳細はぼかす。誠実な人は、パートナーが不安になるような関係性を放置しない。隠す必要がないから、自然に話せる。
自分の失敗を相手のせいにするのも、一つのサインになる。俺がこうなったのはお前のせい、怒らせたお前が悪い、という言い方をする人は、自分の行動を自分で引き取らない。それが積み重なると、関係の中でどちらが悪いかの定義権を、いつの間にか相手に握られていく。
謝り方が雑なのも見落とせない。「ごめん、もうしない」の5秒で終わる謝罪を何十回も繰り返す人は、実際には謝っていない。誠実な人の謝罪には、何がまずかったかの認識が含まれている。謝ったという実績を作るだけのものとは、全然違う。
大事な話をはぐらかすのも特徴のひとつ。将来のこと、今の関係のこと、不安なこと。こういう話をしようとすると「重い」「今そんな話したくない」となる男性がいる。誠実な人は、向き合いたくない話でも一旦は受け取ってくれる。持ち帰って考えてくれる。消えない。
関係性と価値観で見えてくるもの
パートナーの気持ちを後回しにし続けるのも、誠実さとは逆の場所にある行動。自分の予定・都合・感情が優先で、相手の気持ちは次でいいや、になっていく。これが積み重なると、関係の重心がどんどんズレる。誠実な人は、完全に同等じゃなくても、相手の気持ちをその場で一旦受け取ることをする。
都合が悪くなると連絡が途絶えるのも、誠実さとは程遠い。責任が生じそうなとき、関係が難しくなったとき、突然フェードアウトする。誠実な人は、関係が難しくなったときほど向き合おうとする。これは口で言うより実際はかなり難しいことだけど、そこから逃げない人がいる。
比較でコントロールしようとする男性がいる。前の彼女はこうじゃなかった、他の女の子ならこんなこと言わない、という言い方で相手を動かそうとするのは、感情的な操作。誠実な人はこれをしない。
自分の過去や考えをほとんど話さない人も、長い目で見ると深い関係を作ろうとしていない場合がある。誠実な人は全部をオープンにするわけじゃないけど、関係が深まるにつれて自分の話をしてくる。核心的なことを何ヶ月経っても絶対に言わない人とは、親密さの天井がある。
相手が傷ついても笑い飛ばすのも、誠実な人はやらない。「冗談じゃん」「そんなことで傷つくの?」こういう言葉で傷ついたことを責める構図を作ってしまう。誠実な人は、自分の言葉が相手に与えた影響を一旦受け止める。笑い飛ばすことで問題をなかったことにしない。
関係のルールを都合よく一方的に変えるのも外せない。毎日連絡するって言っていたのに、気づいたら週2回が当然になっている。変わること自体が問題じゃなく、話し合わずに押し付けることが問題。誠実な人は、ルールを変えるときに一緒に考える。
なぜかいつも不誠実な男を好きになってしまう理由
リサーチをしていると「また同じ人を選んでしまった」という声がびっくりするくらい多い。不誠実な男性の見分け方を頭では知っているのに、なぜかそういう人と関係が深まる。
ドキドキと好きを混同している
恋愛系の企画リサーチを重ねていくなかで、一番多く目にした勘違いがこれ。
ドキドキの正体は、必ずしも愛情じゃない。不安、緊張、予測できなさ。不誠実な男性との関係は、この種の刺激をたくさん生む。連絡が来るかどうかわからない、あの発言の意味が読めない、次に会えるかどうかわからない。その不確実性がドキドキとして体に響いてくる。心拍が上がって、スマホを何度も確認して、通知音のたびにびくっとする。
脳はこれを「この人が好き」と解釈しやすい。だから誠実で安定した男性と一緒にいると、なんか物足りないと感じてしまう。物足りないんじゃなくて、不安がないだけなんだよねぇ。この違いに気づいていない人が、本当に多い。気づいたら即、恋愛の見え方が変わる話なんだよ、これ。
自己肯定感と扱われ方の問題
Dさん(30歳)の話がある。3人連続で不誠実な男性と付き合っていた彼女が、あるとき「大事にされると、こんな私をなぜ好きでいてくれるんだろうって怖くなる」と言った。
自己肯定感が低い状態だと、丁寧に扱われることへの違和感が出てくることがある。逆に雑に扱われると「やっぱりそうだよな」という慣れがある。それが心地よさになってしまっていることも珍しくない。
これは本人の責任じゃなく、過去の環境が作り出した感覚。でもその感覚に気づかないでいると、また同じパターンで選んでしまう。大事にされることへの耐性を少しずつ育てることが、誠実な人を選ぶための入口になる。
「なんか違う、つまんない」と感じた相手が、実は誠実な人だった、なんてことは意外とある。
不安型の愛着スタイルという視点
愛着スタイルという心理学の考え方がある。幼少期の環境によって、人は相手との距離感の取り方にパターンを持ちやすくなる。
不安型と呼ばれるスタイルを持つ人は、相手の気持ちが読めないときに強く反応する。頭がぐるぐると回り続けて、なんで返信がないんだろう、嫌われたかな、どういう意味だったんだろう、と止まらなくなる。
不誠実な男性との関係は、常にこの不安定さを提供し続ける。だから気づいたら頭の中が彼のことでいっぱいになっている。それを「この人のことが好きすぎる」と解釈してしまう。実際には、不安が自分の思考を占領している状態に近い。気持ちの深さじゃなく、不安の強さを愛情と混同しているだけ。
不誠実な男が誠実に見せるときのパターン
付き合う前の段階で誠実に見える行動をする不誠実な男性がいる。毎日連絡する、記念日を覚えている、友人の前でも大切な人として紹介する。でもよく見ると、それが誠実さじゃなく、好意を得るための行動として機能している。
判断のポイントは困難な場面での対応。自分が不利な状況、謝らなければいけない状況、相手の要求が自分の都合と合わない状況。こういうときにどう動くかで、その人の誠実さがかなりはっきりする。気持ちのいい場面では誰でも誠実に見える。しんどい場面で逃げない人が、本当に誠実な人。
もう一つ。誠実に見せながら実は管理しようとしている男性がいる。「心配だから」「大事だから」という言葉を使いながら、相手の行動を少しずつ制限していく。誠実さと管理欲は別物。誠実な人は、相手の自由を奪わない。
付き合う前の甘い時期と、関係が安定したあとの態度を比較してみると、そこに誠実かどうかのヒントが隠れていることが多い。
今日から動けるアクションプラン
知識を整理しただけでは関係は変わらない。ショート動画の台本を作るときと同じで、実際にどう動くかまで落とし込まないと何も起きない。
Step1 困難な場面での反応を一度だけ観察する
付き合う前の段階で、相手が不利な状況に置かれたときの反応を一回ちゃんと見る。遅刻したとき、急なキャンセルをするとき、何かを断るとき。謝り方、言い訳の仕方、その後のフォロー。これだけでかなり見えてくるよ。テストするわけじゃないけど、普通の場面に必ずその瞬間はある。焦って誘わなくていい、ただ観察するだけ。
Step2 ドキドキの正体を確認する
今の関係の中でドキドキしていると感じたとき、それが期待なのか不安なのかを一度問い直してみる。連絡を待っている間の体の感覚、来なかったときの体の感覚を正直に観察する。じわっと不安が広がっているなら、それはときめきじゃない可能性が高い。
連絡が来たときの安堵感が強いほど、不安と好きを混同していることが多い。気持ちのいいドキドキと、消耗するドキドキは、体の感じ方が違う。
Step3 安心感への耐性を少しずつ育てる
誠実な人との関係に「なんか物足りない」と感じたとき、逃げる前に2週間だけ続けてみる。刺激がないんじゃなくて、不安がないだけ。その違いが体でわかってくると、選ぶ人が少しずつ変わってくる。焦らなくていい。「やっぱり物足りない」と判断するのは2週間後でも遅くない。
誠実な人を選ぶというのは、知識を増やすことよりも、自分の感覚を少しずつ更新していくことに近いんだよね。

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