初対面の異性とライブ付き合ってない二人の同行と遠征の宿

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深夜1時に届いた長いDM

ショート動画のネタ出しで煮詰まってた夜。スマホがピコンと鳴った。

文字の隙間から、緊張が漏れてた

企画の手伝いをしてくれてる25歳の子から。

「明日、初めて会う人とライブなんですけど、相手が男の人で…」

Xの同行者募集で繋がった相手だそう。やり取りはもう半年。推しが同じで、通話もしたことがある。ただ、顔を合わせるのは明日が初めて。

彼女が本当に怖かったこと

翌週に電話で聞き直したら、こう言ってた。

「私がこの人にとって何なのか、わかんないまま横に立つのが怖かったんですよ」

これ、めちゃくちゃ的確な言語化じゃない?

初対面の異性とライブ、大丈夫なのか。

本音

相手に直接聞けば、5秒で終わる話。これってデート?友達として?

でも聞けない。

聞いた瞬間、今までの関係が別のものに変わるから。相手が友達だと思ってたら気まずくなるし、好意を持ってたら答えを迫ることになる。どっちに転んでも、今の心地よさは戻ってこないでしょ。

楽しかった場所が、急に採点会場になる

推し活って、性別を一旦忘れられる場所だったはず。誰がかわいいとかモテるとか、そういうのを脇に置いて、同じものを好きな人間として並べる。

そこに異性が入る。

途端に、女として、男として見られる立場に戻される。楽しみだったライブが、自分の採点会場に変わる。

服選びに2時間かかる理由って、たぶんこれなんだよね。

誘われ方で、相手の温度は8割わかる

チケットが余ったから、と言われたとき

これがいちばん多い。

温度は、正直そんなに高くない。ただ冷たいわけでもないんだよ。余った一枚を渡す相手として、あなたの顔が最初に浮かんだ。それは事実だから。

企画のリサーチで聞いた範囲だと、この誘い方から関係が動いたケースは半分もなかった。

最初から2枚取ってあったとき

温度、高い。

先行の申し込み画面で2枚を選んだ時点で、隣に誰かがいる前提だったわけでしょ。当たるかもわからない段階で、あなたと行く未来を数に入れてる。

28歳の男性から聞いた話が忘れられない。

「当選メール見た瞬間、ガッツポーズより先に、あの子の予定空いてるかなって思ったんですよ」

本人は恋愛感情って言葉を一度も使わなかった。でもさ。

大人数の予定が、気づいたら二人になったとき

判定がいちばん難しいやつ。

他の人が抜けただけなのか、抜けるように仕向けたのか、外からは見えない。手がかりは一つだけある。二人になったと決まったあと、相手の連絡が増えたか減ったか。

増えたなら、二人で行くこと自体を楽しみにしてる。減ったなら、緊張してるか、気まずさを感じてるかのどっちか。

脈より先に見るべきは、席と終演後

席の取り方に出るもの

同じ列の隣同士を当たり前に選ぶか。それとも、一枚は前で一枚は後ろ、みたいな取り方を提案してくるか。

後者なら、あなたと並ぶことよりライブそのものを優先してる。悪い話じゃないよ。推し活勢としては、むしろ誠実な部類。

終演後の予定を、先に出すか出さないか

終わったらご飯どう?を事前に投げてくる人は、ライブの外側にあなたと過ごす時間を作りたい。

逆に、終演後は当日決めよう、で止まる人。その時の空気次第で決めたいということ。判断を保留してるとも言えるし、逃げ道を残してるとも言える。

気まずさが生まれる場所は、毎回同じ

合流からの30分が一番きつい

会場に着いてから開場まで。ここが難所。

初対面同士だと、話すことが尽きる。尽きたあと、二人ともスマホを見る。この沈黙がじわじわ効いてくるんだよなぁ。

先に打っておく手は、待ち合わせを会場じゃなく、駅から少し歩く店にすること。移動時間があるだけで沈黙が埋まる。歩きながらだと目を合わせなくていいのも、地味に効く。

看板の前の写真は、前日か一人で来た時に済ませておくといい。二人で撮影スポットを全部回ると、開演前に話題を使い果たすから。

開場から開演までの20分

ここも危ない。

物販の並び具合、会場の広さ、前回のセトリ、遠征してきた人の交通手段。この辺は無限に伸ばせる。相手の推しポイントを聞くのはもっと強い。自分の推し語りより、相手に語らせたほうが場は持つよ。

きつくなったら、トイレ行ってきますね、で一回離れる。5分空けるだけで、戻った時に会話がリセットされる。

お金の話は前日までに終わらせる

これは気まずさじゃなくて、トラブルの話。

チケット代の受け渡し、当日精算か事前送金か、物販を頼む場合の上限金額と買えなかった時の扱い。全部、前日までにテキストで決めておく。

初対面の相手から前払いを強く求められたら、そこで距離を取っていい。詐欺で多いやり口だから。身分証の画像を送れと言われるのも同じ。それで関係が終わるなら、終わってよかった相手なんだよ。

信頼できる誰かに、誰とどこにいるかを送っておく。相手を疑う行為じゃなくて、自分を守る手続き。

遠征と宿。ここで、みんな急に黙る

同室になる流れは、だいたい同じ

好きで同じ部屋を選ぶ人は少ない。流れでそうなる。

繁忙期でホテルが取れない。予算を抑えたい。相手が先に予約してしまった。そして一番多いのが、別々にしたいと言い出せない。

この、言い出せない、が全部を持っていくの。

去年、企画のリサーチで聞いた話。26歳の女性が遠征先で同室になった時のこと。予約画面のスクショが送られてきて、ツインでいい?と添えてあった。

「大丈夫です、って打ちながら、指が冷たくなってました」

結局、何も起きないまま朝を迎えたそう。それでも一晩中、寝たふりをしてたって。

角を立てずに別室にする言い方

言いにくさの正体は、断ることで相手を否定してしまう気がする、という部分にある。

だから相手の話にしない。自分の事情にする。

寝相がひどいので別にさせてくださいね。いびきがやばいらしくて、迷惑かけたくないんですよ。朝が早いので起こしちゃいます。

理由を自分側に置くと、相手は否定されない。それだけで断りやすさが変わる。

もっと強いのは、先に予約してしまうこと。同じホテルの別の部屋を自分で押さえて、こっちで取っちゃいました、と伝える。決まってしまえば交渉が発生しない。

繁忙期でどうしても部屋がないなら、ネットカフェの個室、カプセルホテル、夜行バスで帰る、あたりが現実的。

断られた側の話も、一応

31歳の男性から聞いた。別室にしましょうと言われて、その場では平気な顔をしたけど、ホテルで一人、天井を見てたそうだ。

「拒否されたっていうより、俺が変な期待してるって思われたのが刺さって」

断る側は、相手を傷つけないかを気にする。断られる側は、自分がどう見られたかを気にする。ここがずれてるんだよね。

だから断るなら早いほうがいい。当日の夜に言われるより、予約の段階で言われたほうが、相手の中で物語が育たない。

明日から使える台本

前日の夜に送る一通

明日楽しみです!集合は◯◯駅の△△口に13時、そこから歩いて会場向かいましょう。チケット代の3000円は当日手渡しで大丈夫ですか?物販は自分の分だけ買う感じで考えてます。

これ一通で、待ち合わせとお金と物販が片付く。

合流の第一声

はじめまして!写真より背高いですね(笑)

見た目に触れるのは一つだけ、事実だけ。褒めようとしなくていい。

沈黙が来たとき

そういえば、◯◯って曲、初めて聴いたのいつでしたか?

相手の入り口を聞く。推し活勢はこの質問に、ほぼ必ず長く答える。

開演直前

低音が腹にドンドン響き始めたら、もう会話はいらない。ここから2時間、二人とも同じものを見てる。それで足りる。

終演後、まだ何も決まってないとき

余韻やばいですね。この後どうします?自分は◯時の電車まで空いてます。

時間を先に出す。抜けたい人は抜けられるし、続けたい人は続けられる。逃げ道を用意するのが優しさだったりするよ。

解散の一言

今日ほんと楽しかったです。また現場で!

また現場で、が効く。次を約束しないまま、次の可能性だけを置いていく言い方。

好きになったかどうかは、3週間後に決めればいい

ライブが終わった直後、隣の人がやたら特別に見える瞬間がある。

あれ、半分は音のせい。

大音量で心拍が上がって、同じタイミングで叫んで、同じ場所で泣いて。その高ぶりを、隣にいた人への感情だと脳が取り違える。

だからその夜に結論を出さないほうがいいよ。

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