ショート動画のネタ出しで、27歳の知人女性に話を聞いていた時のこと。元カレに言われた一言を、彼女は一字一句そのまま覚えてた。
「お前ってさ、ほんと世間知らずだよな」
会話が三秒止まった。彼女は笑ってたよ。笑ってたけど、コップの水滴を指先でずっとなぞってた。
褒め言葉と悪口が入れ替わる瞬間がある
天然、箱入り娘、純粋、擦れてない。付き合う前はこれ全部プラス評価じゃん。守ってあげたくなる、汚れてない、他の女とは違う。
それが半年経つと語彙が変わる。頼りない、話が浅い、重い。性質はひとつも変わってないのに、貼られるラベルだけ裏返る。同じところを好きになられて、同じところで振られる。この理不尽さを言語化できてない。
世間知らずな女性の特徴12選
育ちと環境からにじむ4つ
ひとつ目、門限がずっとあった。大学生になっても22時とか。二つ目、進路も部活も服も、決めたのは自分じゃなくて母親。三つ目、家族仲が良すぎて、いまだに何でも親に報告してる。四つ目、否定された経験の総量が少ない。怒鳴られたことがない、というより、そもそも強く言われる場面を通ってきてない。
これ、悪いことじゃないの。ただ、恋愛でぶつかった時に耐性がゼロになる。彼氏がちょっと声を荒らげただけで頭が真っ白、みたいなことが起きる。
お金の使い方で出る3つ
五つ目、自分の年収の手取り額を即答できない。六つ目、家賃と光熱費と通信費、月にいくら出ていってるか把握してない。七つ目、値段を見ずにレジへ行く癖。
男性が結婚を意識した瞬間にここを見てる。恋愛期間中は誰も指摘しないから、本人はずっと気づかない。
人付き合いと仕事で出る3つ
八つ目、悪意のある人を想定してない。褒められたら額面通りに受け取る。九つ目、断れない。予定が入ってても、頼まれたら口が勝手にはい、って言う。十個目、初対面の人に自分の情報を出しすぎる。
十個目は動画のネタ出しで一番驚いた部分。ある26歳の子は、合コンで初対面の男性に実家の住所と親の職業まで喋ってた。悪気ゼロ。聞かれたから答えただけ、って本人は言ってたな。
恋愛の場面だけで出る2つ
十一個目、彼氏の言うことを検証しない。忙しいと言われたら忙しいんだと思う。十二個目、別れ話が出た時、話し合いじゃなく謝罪から入る。何が悪かったのか分からないまま、とりあえずごめんね。
可愛いで済む線と、面倒に変わる線
守りたくなるのは、知らないことを取りに行ってる時
分かれ目は、知識の量じゃなかった。取材した男性側の話を全部並べて共通してたのはここ。知らないと言った後に、どうするか。
教えてもらったことを次に使ってる子は、何度知らなくても許される。むしろ自分の話を聞いてくれる相手として好かれる。改札の通り方を知らなかった子が、翌週には自分でICカードにチャージしてた。それだけで男性側の評価がぐっと上がった話を聞いた。
冷めるのは、知らないままで平気そうに見えた時
逆に切れるのは、三回同じことを聞かれた時。知らなーい、で会話を終わらせる回数が積み上がった時。教える側が、自分だけがずっと大人をやってると気づいた時。
守りたい気持ちには終わりがある。それを最初に言ってくれる人がいないから、みんな唐突に振られたと感じるわけ。
20代と30代で評価が反転する理由
23歳の無知は保護対象になる。33歳の同じ無知は、リスクとして計算される。共同生活の相手として見た瞬間、契約の話も病院の手続きも役所の書類も、全部片方に乗っかると分かるから。
冷たい話じゃなくて、単純に生活の話。そこを混同すると、傷つかなくていいところで傷つくことになる。
直す対象は性格じゃなくて、決めた回数
自己決定の筋トレをサボってきただけ
世間知らずの正体は情報不足じゃない。自分で決めた回数の少なさだよ。
進路も服も交友関係も先に決められてきたから、私は何が好きか、を答える回路が育ってない。だから恋愛でも合わせる。合わせすぎて都合よく扱われて、それでも合わせる。知識は本で埋まるけど、決断の筋肉は決断でしか増えないんだよなぁ。
親からの乗り換え先が彼氏になってないか
守ってくれる人を、親から彼氏に付け替えただけ。この構造に自分で気づけると、直り方が一気に変わる。
判定はひとつ。彼と別れたら、住む場所とお金と休日の予定、自分で組み立てられる? そこでヒュッと息が詰まったなら、まだ乗り換えの段階にいる。
その前に。世間知らずだからと繰り返し言われてる人へ
ひとつだけ、直す話に入る前に置いておきたいことがある。
お前は世間知らずだから、が口癖になってる相手には注意が必要。だから俺が決める、が後ろにくっついてるパターンがある。友人関係を減らされる、お金の管理をしたがる、人前で言う、お前のためだと繰り返す。この四つが揃ってるなら、それは指摘じゃなくて支配の入口。
直すべきなのは距離のほうです。心当たりがあるなら、法テラスや各自治体の女性相談窓口に、無料で話せる場所がある。
今日から回せる7つの台本
動画の台本と同じで、セリフと動きまで決めておくと迷わない。
台本その1、自分の分は自分の財布から出す
場面、会計。動き、伝票を先に取る。セリフは、今日は割りでいい? これだけ。奢られるのが悪いんじゃなくて、払う選択肢を自分が持ってる状態が要る。
台本その2、五分以内に自分で決める
場面、店選びや旨いものの注文。どこでもいいよ、を封印。三つの候補から五分で選ぶ。外しても死なない。決断の回数を稼ぐのが目的だから、中身の正解はどうでもいいの。
台本その3、断る言葉をひとつ暗記する
場面、無理な誘い。セリフ、ごめん、その日は先約。理由の説明はしない。説明を足すと交渉が始まっちゃうから。声に出して五回練習しておくと、本番で喉が動く。
台本その4、一人で店に入る
場面、行ったことない飲食店。カウンターに座って、注文して、出る。それだけ。誰かと一緒じゃないと動けない状態をほどく作業です。
台本その5、契約書と明細を自分の目で読む
場面、スマホの料金、保険、賃貸の更新。読んで、分からない単語をひとつ調べる。全部理解しなくていい。年に何回か、この動作をした人としてない人で、五年後の残高がはっきり違う。
台本その6、ニュースを一日一本、感想つきで
場面、通勤中。読むだけだと残らないから、へえ、で終わらせず一行の意見を作る。私はこの値上げ、きついと思う、くらいでいい。会話で出てきた時、口が動くようになる。
台本その7、親以外の相談相手を三人作る
場面、悩んだ時。母親だけが窓口だと、判断がひとつの物差しになる。友人、職場の先輩、誰でも。三人いれば意見が割れる。割れた中から選ぶ経験が、決断の練習そのものになるんだよね。
三ヶ月の進み方
一ヶ月目は払うと決める、この二つを毎日。二ヶ月目で断る、一人で入る。ここが一番しんどい。三ヶ月目に生活の骨組みを自分で触りに行く時期。
やらないほうがいい直し方
擦れたフリは、一番バレる
急にお酒を強くしてみたり、恋愛経験を盛ってみたり。これ、相手にはだいたい伝わってる。伝わった上で黙られてるから、余計にこじれる。
話を合わせるための嘘は、後で距離になる
知らない話題に、分かるー、で乗ってしまう。その場は流れる。でも次に同じ話が出た時に矛盾が出て、深い話ができなくなっていく。小さい嘘が、そのまま二人の間の壁の厚さになる。
知らないと言える相手かどうかで、その関係の寿命はけっこう決まる。
変わってきたサイン
三つ出たら進んでる。ひとつ、自分の口座残高を見るのが怖くなくなった。二つ、断った後に長い言い訳のLINEを送らなくなった。三つ、彼氏の予定に自分の予定を後から入れなくなった。
冒頭の27歳の彼女は、あれから半年で一人暮らしを始めた。引っ越しの日、鍵を受け取った瞬間の写真を送ってきてくれてさ。ドアの前で、鍵をカメラに向けて突き出してるやつ。世間知らずのままだよ、と本人は言ってる。ただ、契約書は全部自分で読んだらしい。
知らないことが減ったんじゃない。決めた回数が増えただけ。それでも、あの写真の彼女は前より背筋が伸びて見えたな。

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