深夜2時すぎ、後輩から通話がかかってきた。ショート動画の企画会議が終わって、みんな解散したあとだった。声が、いつもと違う。
聞いてみたら、元彼のストーリーを足跡をつけずに見る方法をずっと検索してたらしい。別れて7ヶ月。私、痛い女になってますか?
未練がある女の行動17選、まずは自分の現在地を見る
行動そのものに良いも悪いもない。ただ、自分が今どのへんに立ってるかは知っておいたほうが動きやすいよね。
連絡まわりに出るサイン
ひとつめは、送らないまま溜まっていくLINEの下書き。書いては消して、また書く。ふたつめが、彼の誕生日の1週間前から時計をやたら見るようになること。おめでとうだけなら送っていいかな、って理由を探しはじめるんだよね。
3つめ、共通の友達との会話で、めちゃくちゃ自然を装って彼の話題に持っていく。4つめは、連絡先を消してないどころか、名前だけ変えてあるパターン。あ、とか、記号一文字とか。消せないけど、通知が来たときに動揺しない準備だけはしてある。
SNSに出るサイン
ここが一番出やすい。5つめ、ストーリーを毎日チェックしてる。6つめ、鍵アカかサブ垢で様子を見に行ったことがある。
7つめが地味にきついやつで、自分の投稿を選ぶとき、彼が見る前提で写真を選んでる。楽しそうすぎず、でも元気そうに見える一枚。8つめ、ブロックして、数日後に解除した経験がある。9つめは、彼が最後に自分の投稿にいいねした日を覚えてること。
持ち物と生活に出るサイン
10、もらった物が捨てられない。捨てるどころか、袋に入れて棚の奥にしまってある。11、思い出の場所を全力で避けるか、逆にわざわざ遠回りして通る。どっちも同じ気持ちの裏表だよ。
12、彼が好きだった音楽をいまだにプレイリストに入れっぱなし。13、写真フォルダを削除じゃなくて非表示にしただけ。消したことにしてるだけで、指2回で見られる場所にある。
新しい恋に出るサイン
14、新しく出会った人を無意識に比べてる。15、アプリで選ぶ人の雰囲気が毎回似てる。16、告白されても、忙しいからとか今はタイミングがとか、それっぽい理由をつけて断る。
17がいちばん深いところにあるやつ。別れた理由を、今も自分の言葉で説明できない。
当てはまった数より、どこに偏ってるかを見る
0から4個なら、思い出として保管できてる状態。ふとした瞬間にズキッとくるけど、生活は回ってる。
5から11個。ここが一番人数が多いゾーン。日常は普通に送れてるのに、夜だけ持っていかれる。判断力が落ちる時間帯があるってこと。
12個以上ついた子は、頭のなかの一定の面積を彼が占領し続けてる。ここで大事なのは、当てはまった数が多い自分をダメだと思わないこと。数が多いのは、それだけ本気だったからでしょ。雑に付き合ってた相手のことを、人はここまで覚えてないよ。
偏りのほうが情報量が多い。SNS項目ばかりに丸がついた子と、持ち物項目ばかりの子では、やることが全然違うから。
未練の正体は、愛情じゃないことがある
終わってない話が頭に居座る
途中で切られたドラマって、内容がつまらなくても続きが気になるじゃん。あれと同じことが脳で起きてる。心理学だとツァイガルニク効果って呼ばれてて、完了した記憶より未完了の記憶のほうが強く残る性質のこと。
別れ方が一方的だったり、理由が曖昧だったりすると、脳は勝手に処理を続ける。ぐるぐる、ぐるぐる。あれは愛じゃなくて、未処理のタスクなんだよね。
31歳の知人が言ってた話が刺さった。会いたいわけじゃないの、ただ答え合わせがしたいだけ、って。彼女は結局その答えをもらえなかったけど、自分で理由を書き出したら3週間で楽になったらしい。
惜しいのは彼じゃなくて、彼といた頃の自分
ここに気づける人が少ない。
日曜の昼に何も予定を入れなくてよかった安心感。おはようが毎朝来る生活。誰かの一番だった感覚。失ったのはその全部なのに、名前がついてるのが彼しかいないから、全部を彼のせいにして恋しがる。
新しい人ができても埋まらない理由がこれ。埋めたいのは人じゃなくて、あの頃の自分の輪郭だからさ。
使った時間を回収したい気持ち
3年付き合ってたら、3年分の投資をした感覚になるよね。ここでやめたら全部無駄になる、という計算が無意識に働く。経済学でいうサンクコストの話とほぼ同じ構造。
でも、返ってこないお金を追いかけて追加で払うのって、いちばん損する動き方なんだよなぁ。
インスタを見てしまうのがやめられない問題
見るたびに傷が浅く戻ってる
24歳の子から聞いた話。彼女、1日に平均で11回、元彼のアカウントを開いてたんだって。スクリーンタイムを見て手が止まったらしい。
(私、1日に11回もあの人のこと確認しに行ってたんだ)
見に行くと、一瞬だけ落ち着く。生きてる、まだ彼女はいなさそう、って確認できるから。でも30分後にはまた不安になる。この落ち着きの持続時間がどんどん短くなっていくのが、この行動の厄介なところ。
しかも人間には、繰り返し目にするものを好きになる性質がある。単純接触効果ってやつね。忘れたくて見に行ってるのに、見るたびに好意の回路が補強される。逆走してるんだよ。
ブロックするかは、感情じゃなく期間で決める
ブロックすべきかどうかで悩む子、めちゃくちゃ多い。でも感情で決めると、だいたい3日後に解除する。
判断軸を変えたほうがいい。今日から2週間、一度も見ないでいられるか試す。それができたなら、ブロックはいらない。無理だったら、ブロックは意思の問題じゃなくて環境の問題として必要ってこと。
意志が弱いから見ちゃうんじゃない。指が届く場所にあるから見ちゃうだけ。
ミュートという中間案
ブロックは相手に伝わる可能性があるし、自分の中でも大袈裟な儀式になりすぎる。だから最初はミュートでいい。
ストーリーだけミュート、投稿だけミュート、と段階を刻める。フォローは外さずに済むから、決断のハードルが低い。ぴたりと視界から消えるのに、こちらが何かを宣言した感じにならないのがいいところ。
見るのやめたら逆に忘れた、と言ってた子がいたけど、順番が逆なんだよね。忘れたから見なくなるんじゃなくて、見なくなるから忘れる。
今日からできる3つの台本
台本1、深夜のスマホの置き場所を変える
夜の判断力が落ちる時間帯に、手の届く場所にスマホがあるのが全部の元凶。
やることはシンプル。充電器をベッドから2メートル以上離れた場所に移す。それだけ。立ち上がらないと触れない距離を作る。ぐっと踏みとどまれる回数が増えるよ。
寝る前に見たくなったら、代わりに開くアプリを1つだけ決めておく。ラジオでもポッドキャストでも、耳を塞げるものが強い。
台本2、出さない手紙を1通書く
紙に手書きで、送らない前提で書く。宛名から書く。
内容は3つの流れで固定する。楽しかったこと、許せなかったこと、聞きたかったけど聞けなかったこと。順番はこの通りにしたほうがいい。楽しかったことから入ると手が動くし、最後に質問を置くと、答えが返ってこないという事実に自分で触れられるから。
書き終わったら読み返さずに封をして、引き出しの奥へ。捨てなくていい。捨てられるようになるのは、もっと後。
これをやった子の何人かが、書いてる途中で手が止まって、喉の奥が熱くなったって言ってた。それでいい。処理してる証拠だから。
台本3、別れの理由に自分の言葉で名前をつける
未練が長引く人の共通点は、別れの理由が他人の言葉のままになってること。彼が言った、価値観が合わなかったから、をそのまま採用してる状態。
だから自分で言い直す。主語を自分にして。
私は彼に合わせすぎて疲れた。私は連絡の頻度が本当は不満だった。私は結婚の話を避ける彼が怖かった。
正解じゃなくていい。あとで変えてもいい。とりあえず自分の言葉で1行にすると、頭のなかの未完了フォルダに、完了の判を押せる。ざらっとした違和感が残るなら、それも含めてメモしておく。
期間の話
どのくらいで消えるのか、という質問をよくもらう。話を聞いた範囲だと、3ヶ月で切り替えた人もいたし、3年かかった人もいた。付き合った長さとの相関も、はっきりしなかった。
ひとつだけ言えるのは、期間より順番だってこと。忘れようと頑張った人より、見る回数を減らした人のほうが先に抜けてた。心を変えようとすると失敗する。動きを変えると、心が後からついてくる。
あの後輩、今は元彼のストーリーを週1回しか見なくなったらしい。11回が1回。減らし方としては、じゅうぶんでしょ(笑)

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